第一印象はとても大事だけど、とりあえず三回は試すことにしている。
現在ロスに来ております。
先日、「バローロは美味しくない」というワイン好きの女性にお会いしました。話を聞くと、初めて飲んだバローロが美味しくなくて、そのままキッチンの排水溝に流し、以降バローロは飲んでいないのだそう。
ピエモンテでワインに出会って、バローロの生産者とやり取りする機会がある私にとって、その発言を聞いて心が痛みましたが、たった一度限りの経験でそのもの全ての価値を決めてしまうのは、とても勿体無いなと思います。
デキャンタージュはしてみたのかな、とか食べ合わせが悪かったんじゃないかと、色々聞く間もなく、「いつかトリノへお越しの際は、美味しい生産者の元へご案内しますよ〜」とだけお伝えしました。
ワインって、扱い方次第で可能性を広げることができる不思議な飲み物。
ということで今日はデキャンタージュのお話。
デキャンタージュでワインを開かせる
デキャンタージュとは、ボトルの中で静かに眠っていたワインを空気と触れさせ目覚めさせる、つまり「ワインを開かせる」こと。そうすることで本来の味わいや風味をより感じることができます。
何年も熟成させたワインは開栓してからすぐ飲むのと、時間を置いてから飲むのとでは格段の差が出ます。
また、ワインを開かせるだけではなくボトル内の澱を取り除くのもデキャンタージュの目的の一つです。 ワインをボトルからデキャンタ(カラフェ)に移し替えるときは、ボトルの肩のあたりをキャンドルやライトなどの明かりで照らして透かし、澱が入り込まないようにゆっくりと行います。写真はソムリエ講習時、先生による実演時のもの。
「Magic Decanter|マジックデキャンター」でデキャンタージュが簡単に
上で説明したデキャンタージュ、カラフェをお持ちでなくても簡単にできる道具が、こちらのマジックデキャンターです。本体を通してそのままグラスに注ぐだけで、空気と混ざり合いワインを開かせてくれます。イタリア、トリノのとある老舗レストランで働くソムリエさんも、お店で使用しているようなのでワインにこだわるイタリア人のお墨付きです。
澱が気になるワインではありませんでしたが、早速、カリフォルニアのワインで試してみたところ、通した後は香りも味わいも倍増して、一層美味しくなりました。こんなに一瞬で変化が感じれるなんて本当に魔法みたい。
デキャンタージュするべきワインは?
①ワインを開かせる ②澱を取り除く 必要がある場合に行います。
赤ワイン
しっかり熟成期間を置いた骨格があり、タンニンや酸味の強めのワイン。澱が沈殿している場合。また、澱の沈殿していない赤ワインでも香りが閉じて硬いなと感じた時は使用することで飲み頃に近づけることができます。
白ワイン・スパークリングワイン
基本的には白ワインとスパークリングワインには、必要ありません。繊細な香りや泡の良さを損なってしてしまう恐れがあります。
例外でビンテージのシャンパンや、グレードの高い白ワインなどはでキャンタージュする場合がありますが判断に迷う場合は購入先や専門家に相談しましょう。
って、まるでお医者様にかかるみたい。
三回目のベニスビーチ。
初めて来た時、「なんて自由な場所なんだろう」と感じた場所。
何年か経った今、自分を自由にできるのは自分だけ。
そう思うな。
Cheers