おいしい赤ワインに出会った時
「このワインに使われる葡萄はどんな風に作られたんだろう?」
と、ワインが好きな人なら、一度は思ったことがあるのでは?
8月、イタリア国内はバカンスムードの真っ只中。本日はお仕事でランゲ地方へ向かいます。
東京からイタリアワインを満喫しに来られた素敵なご夫婦と対面し、向かう先はバローロ村からさらに車で10分程のモンフォルテ・ダルバ(Monforte d’alba)の生産者モンティ/Monti」
Barberaから始まったワイン造り
この日は、生産者兼オーナーのパオロさんが直々に説明してくださるとのことで「Buongirno! 」と挨拶をかわして、まず向かう先はカンティーナの目の前に広がる広大なワイン畑。
モンフォルテ・ダルバはピエモンテのDOCG認定を受けた地域で、Montiの所有する葡萄畑も含めたその「景観」が2015年に世界遺産登録されており、「景観」が世界遺産に登録されたのは初めてなのだそう。
Montiでは、バルベーラ(Barbera)の栽培から始まり、ネッビオーロ(Nebbiolo)そしてシャルドネ(Chardonnay)リースリング(Liesling)といった国際品種も栽培しています。中でもバローロに負けないしっかりしたボディとエレガントな味わいのバルベーラ(Barbera)はたくさんのワインジャーナリストにも評価されています。
収穫まであと少し、たくさんの葡萄たちがこれから鮮やかな色をつけていきます。
収穫は全て手作業、9月の中旬から約15人で全ての畑の収穫を行います。Montiはこの他に4つの畑を所有しており、新商品のバルベーラ•スペリオーレ(Barbera•Superiore)はそれぞれの畑で出来のよいものを厳選してブレンドしています。
白ワインを栽培する畑へ移動し、葡萄の大きさの違いや苗についてを細かく説明を受けます。このリースリングの苗は葡萄の実が小さめでびっしり詰まっているのが特徴。ドイツの土着品種であるリースリングはエレガントでしっかりした香りの強さと持続性が特徴の白葡萄品種です。
畑の説明の後はカンティーナへ、ひんやりした地下の貯蔵庫は、清潔で正確な温度管理がされており規定により、バローロとして市場に出る迄に3年間、リゼルバは5年間樽の中で静かに熟成されます。
そしてようやくボトル詰めのお部屋へ。
こだわりの自然派ワイン
栓をする前に瓶内にわずかに投入される二酸化硫黄、これには殺菌作用と液体の酸化を防ぐ作用が期待されていますが実はこの成分こそが頭痛や二日酔いの原因だとされている説があります。
ニューワールドワイン(アメリカ、オーストラリアなど)では赤ワイン1Lあたり350mgまでという規定があるのに対して、ヨーロッパのワイン法では1Lあたり160mgと半分、そしてMONTIの生産するワインに関しては50〜60mgまでと最小限に抑えています(イタリア生活のなかで、飲み過ぎても比較的元気だったのはこの二酸化硫黄の量にあったのかも。)
※図はイメージです
以上に加え、さらにDOCG/DOCの厳しい基準をクリアした正真正銘、テロワールの生きた超自然派ワインを生産しているということになります。
こうしてワイン作りの工程を聞いた後はモダンなテイスティングルームで待ちに待った試飲タイム。
パオロさんのおすすめの3種類は右から「シャルドネとリースリングのブレンド白ワイン」「Montiで最も出荷されているバルベーラの赤ワイン」そして、「オーストラリアやアメリカ、スイスなど国外にも人気のパワフルで上品なバローロ」
ひとつのボトルが出来上がる迄の説明を聞いた後に飲むワインの味は格別。大自然の恵みがそのままワインになったと言っていいほど、無駄なものはほとんど入っておらず葡萄本来の香りや味わいが最大限に引き出されたエレガントでクリーンな味わい。ご夫婦のお気に入りは、やはりBaroloでした。
ピエモンテのバローロの生産者のほとんどは家族代々ワイン造りをしているという方が多い中、パオロさんは自身で0からワイン造りを勉強したという情熱家。その味は数々のワイン雑誌にも特集され、賞も受賞しています。
葡萄畑の土の色から、ワインの味わいまでに至る本物のバローロへ触れることのできるカンティーナは、アットホームなピエモンテならではの経験かもしれません。
大地の恵み、テロワールと情熱から生まれたモンティのワイン、たくさんの方へ体験して頂きたい。
某ワイン雑誌にも紹介された、現在日本では入手困難なMontiワインの限定特別価格でのご購入はご相談はこちら