ワインの王様、Barolo(バローロ)
ワインの王様と呼ばれ世界に名を知らしめる「Barolo」
葡萄の品種には「ネッビオーロ」のみを使用しフルボディの長期熟成タイプが特徴で
熟成期間は3年間、リゼルヴァは5年間。
1ヘクタールあたりのぶどうの木の本数から醸造の仕方など細かく定められています。
フルボディとは言っても生産者によってはタンニンが柔らかめで
フルーティな酸味を感じるものも多く、日本には出回っていないバローロの味を楽しめるのが
「現地ならでは」の魅力です。
今日は、そんなバローロの歴史が始まった場所200年近い歴史を持つ
『マルケージ・ディ・バローロ』のカンティーナへ。
マルケージ・ディ・バローロ
約200年の歴史は、ファレッティ公爵がフランスの貴族
ジュリエット•コルベールを花嫁に迎え入れた時から始まります。
当時有名な税務大臣のひ孫でもあったジュリエットは
ワイン愛好家でワインの知識も豊富な女性でした。
当時のバローロは甘口の微発泡だったのですが
彼女はその味に満足しておらず、フランスから醸造家を呼び寄せて
土壌と品種の持つ特徴をワインへ反映する方法を実現させます。
こうしてテロワールを表現したバローロが誕生し
バローロの可能性を大きく広げました。
カンティーナ見学
それでは、カンティーナ見学の様子を…。
案内係のスタッフの方が、歴史なども交えて丁寧に案内してくださいました。
カンティーナ(兼オフィス)はバローロの村が見渡せる邸宅の中にあり、ファッレッティ侯爵の城、遠くに続くワイン畑と趣のある景色が広がります。
階段を降りるとふわっと香る葡萄酒の香り。
イタリア語ではこのぶどう酒の香り、Vinosoと表現し、若い赤ワインが発酵している香りを表現する時に使われる単語です。大樽とコンクリートタンクを横目に醸造と発酵の説明を受けながらカンティーナで最も古いお部屋(セラー)へと向かいます。
ユネスコ世界遺産にも登録されたこちらの樽は15年に一度、人が実際に入って中を掃除しているのだそう。
(想像通りの、とってもスリムな方なのだとか。)
続いて向かったのは現在経営しているオーナーのアッボーナ家のプライベートコレクションカンティーナ。
ワインが作られた当初のエチケットは手書きで書かれており「ビンテージワインでまだ飲める一番古いものは何年のものですか?」と聞くと、一番古くて、1963年のものだそう。
王様のワイン、バローロテイスティング
丁寧な説明を受けた後はテイスティングタイム。
200年前から使用される樽で熟成されたワインから感じられる
黒こしょうのスパイスの香り、新樽からはバニラの香り
それぞれの熟成方法で作られたワインを飲み比べます。
テイスティングの料金はこちら
•バローロ 1グラス …6€/人
•バローロ以外の伝統的なワイン3種 3グラス…12€/人
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初めてきた方へのおすすめは、15€のテイスティング。
ピエモンテの土着品種ワインを3種一気に楽しめます。
ファレッティ公爵とジュリエットの間には子供がいなかったため、現在はアッボーナ家が今日もその伝統を引き継いでいます。
頻繁にカンティーナへもいらしているようなので運がよければオーナーさんにお会いできるかもしれません。
トリノからは車で1時間半程度。館内に駐車場もあります。
バローロの街に隣接しているので、カンティーナから徒歩1分程で街中のレストランやエノテカ
バローロ城まで簡単に行く事ができます。
日本語のサイトもあります
http://www.marchesibarolo.com/ja/index