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この記事は一部「Shop Italia 様」掲載記事です。
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お腹の中に赤ちゃんがいるのがわかったのが、今からちょうど1年前の2月。イタリア旅行の2日前。
理由もないイライラと、嵐のような情緒不安定な日々が続いてて、それが原因で夫婦喧嘩がぼっ発。
凍えるような寒さのニューヨーク。喧嘩したまま家を出て、CVS(アメリカの薬局)まで妊娠検査薬を買いに行ったんだけど家に帰って検査してみると出てきたのが「+」。念のために買った別のもので、再度検査してみると、表示されたのは「YES」。
あれから一年。
無事に出産を終えて、娘は5ヶ月半になりました。
幸せとか、不安とか、愛とか。
自分が母になったあの日から言葉一つであらわせない感情は増えていくばかりで、もっともっと語彙力を増やして、この世に存在する「美しさ」を言葉で伝えられたらなと思いながら過ごす日々です。
去年のあの日を思い出しながら書いたベネチアの美しさ。
語りきれない魅力が山ほどある私の大好きな街。
初めて訪れた22歳の頃、
「こんなに美しいものがこの世界のどこかにまだまだたくさんあるんだろうな」とワクワクした場所。
「水の都」ベネチア
美しくミステリアスな街で行われるカーニバルへ訪れました。
中世から変わらない街並み。運河の流れにそってゆるやかに進むゴンドラ。おとぎ話の世界に迷い込んだかのような街は世界中の人々を惹きつけています。
2月から3月にかけて、そんなベネチアに1年を通して最も多くの観光客が訪れます。ベネチアカーニバルは世界3大カーニバルにも数えられるイタリアを代表する祝祭で、約2週間の開催期間は仮面などをつけ仮装をした人々や観光客で街中が賑わいます。
カーニバルではパレードや、仮装コンテストなどのイベントが行われ、天使の飛翔という目玉の行事でフィナーレを迎えます。
自由の象徴「べネチアンマスク」とカーニバル
11世紀頃から始まったとされるカーニバル。かつて階級制度が厳しかったベネチア共和国ではこの期間だけ、仮面を付けて身分や性別などの社会的地位を気にせず、なりたい自分になって楽しむことができました。
年に1度幻想のひとときを与えてくれるカーニバルは、豪華な衣装、音楽、パレードといった現在の姿へ形をかえ、この約2週間の訪問者数は約300万人に登るほどの大規模な祝祭となり現在も世界中の人々を魅了しています。
サックサクの食感がたまらない キアッケレ
小麦粉ベースの生地を油で揚げ、粉砂糖をまぶして食べるキアッケレは、カーニバル期間にイタリアで食べられる揚菓子です。キアッケレはイタリア語でおしゃべりという意味で、ベネチアではガラニと呼ばれています。パイ生地のようにさくっとした食感がたまらない期間限定のお菓子、ぜひお試しください。
ベネチア発祥
甘くてほろ苦い「スプリッツ アペロール」
ベネチアといえば、飲んでおきたいのが「スプリッツ」。ベネト州発祥のアペロールというリキュールを白ワインとプロセッコで割ったカクテルで、一度飲むとやみつきになってしまう、甘くてほんのり苦い大人のカクテルです。より苦味が欲しい人にはカンパリで作るスプリッツも人気で、どちらもイタリア人に愛される習慣、アペリティーボ(食前酒)の主役となるカクテルです。
すれ違う人、カフェを飲む人、いたるところで美しい仮面や中世の服装を身につけた人々がさまよう幻想的なベネチアの街。せっかくなので仮面だけでもということで自分たちに似合う「ベネチアンマスク」を探すことにしました。
街を歩けば職人による仮面専門店や観光客向けのお店まで、たくさんの仮面に出会うことができます。くねくねした道を店から店へと行き来していると、すっかり道に迷ってしまったのでゴンドラ漕ぎ(ゴンドリエーレ)のお兄さんに道を聞くと、「ベネチアに来たら、一度は迷わなきゃいけないよ。」といって心よく道を教えてくれました。
地元の人に助けてもらいながら、ようやく素敵な仮面のお店に到着。
人々の温かさに触れながら出会った真っ赤な仮面。
今も大切に家の一角にかざられています。
AYUMI MARINI
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